ノービター正田の、本当にあったらめ〜ん話。

ノービターのフロントマン正田の、実体験による怪談と大好きなラーメンの話。

脈絡のある話②〜恵比寿ロングステージ編〜

ご無沙汰のブログ。書かずにはいられない。
というのも、6/30のライブが如何に特別かということ。そしてここまでガッツリ準備して来たんだから成功するも失敗するも、全ては本番の自分たち次第。
何が特別なのか、聞いておくれ。

 

去年の、いつだったかな。ツイッター界最大のマブダチであるS氏と飲んだ日。ノービターの活動内容の話になって。俺はそこで言ったの。
「来年は3マンとかやりたい」「長時間ステージに立ちたい」って。
マチュアや無名のインディーズバンドには3マンってなかなかできなくて。本来無名なバンドって4~5バンドくらいで対バンして、1バンドあたり30分くらいの持ち時間ってのがセオリー。なんでかって?ざっくりいうと、バンド数が少ないとライブハウスのレンタル代が払えないから。ライブハウス借りる為のお金を出演バンドで割り勘するんだよね。あまり聞きたくない夢のない話だねごめん。でも、それが現実なんだ。
どの出演者だって、本当はもっと長い時間演奏したいはずだ。でも、そのためには1バンドあたりもっとたくさんのお客さんを呼ばなくちゃいけない。
ノービターも勿論そんな風になりたかった。でも、なれなかった。今までは。

S氏に3マンをやりたいと言ったとき、正田さんならできるっしょ~って言ってくれた。彼は優しいから、そっと背中を押すような、そんな言葉を投げかけてくれた。でも去年のノービターには、正直できなかったと思う。それでも、やりたい気持ちは強くなっていった。やりたいなら、やるしかない。それが俺の答えだった。

 

そして、できるんじゃないかなって徐々に思い始める。3つの大きな出来事によって。

1つ目。昨年9月に発表した音源『人間です。e.p.』が思いのほか、たくさんの人の手に渡った。当初この音源は全国リリースにする予定だった。ツイッターでもそう告知した記憶がある。そして、全国リリースするにあたりどんな風に広めていこうかと、都内のたくさんのCDショップ、カフェ、雑貨屋、レーベルをかけずり回った。

そして。

全国リリースを辞めた。
辞めるという決断をしたのには様々な理由がありすぎてここには書ききれないけれど、辞めた。そして、自分たちだけの方法で、どこまで応援してくれる人の手に届けられるか。応援してくれる人を増やしていけるか。そういったことにチャレンジする形になった。
結果はぼちぼちの成功を収めたように思う。このブログを今読んでくれている人も、結構な確率で手にしてくれているんじゃないだろうか、人間です。e.p.を。そして、このCDを欲しがってくれる人は、ノービターの活動圏である東京のみでなく、全国に点在することを知る。

2つ目。ひょんなことから親友の挑発にのった正田が、思いがけない好転をする。
昨年12月のある日、親友からラインが届いた。「ゲスの極み乙女。川谷絵音は一年間でこれだけの曲を音源化したらしい。正田にこのはやさで曲が仕上げらるか?いや無理だよねー笑」
何の気なしにそういった親友を、俺はねじ伏せようと思った。親友には応援され続けたい、ここは一丁ギャフンと言わせようと。
そして。12月中に4曲の新曲を作り、スタジオに持って行き、バンドアレンジを完成させた。1ヶ月でこれは、我ながらなかなかのスピードだと思う。
スタジオの演奏を録音して、親友に送った。親友は、驚きながらもなぜか満足気だった。こらこら、満足するのは俺だったてば!笑笑
……人間です。e.p.収録の曲を作り、録り、セールスの方法を考え、燃え尽き症候群に陥りそうな正田に、親友の彼はいち早く気づいていたのかもしれない。気付いて、燃料を投下してくれたのかもしれない。なぜかそう思った。そして、即座に曲を描く能力が本当に自分にもあるんだなと再認識した。

3つ目。今年2月、初めてのオーディション入賞。
これに関しては前にもブログに書いたから割愛。今まで、どんな賞レースも途中で負けてきたから。何か名前がつくことに、主にうちのメンバーが勢いづいた感じがあった。

 

その三つを踏まえて。今だな、そう思った。今なら、ライブハウスに駆けつけてくれる人が去年の数倍いるんじゃないか。S氏に話したこと、目標じゃなくて現実にできるんじゃないか。そう思った。根拠はなかったけどね、この時点では。

 

でもいざやってみようとなると、長尺でステージに立ったことのないノービターは、とても焦った。いろんな局面で力量が足りない。今までは持ち時間30分、多くて6曲とかの演奏だったもんだから、10曲以上やるには魅せ方や工夫が全くもって足りない。バンドの自力が試されているのを感じた。
しかし、この勢いを止める選択肢はない、そう感じていた。無い頭をフルに絞った。えなりがいい案を出した。イケちゃんが頑張ってPCと向き合ってくれた。必要に迫られ新たな機材も導入した。
更に、12月に仕上げた4曲を、ライブの練習の合間を縫って即座にレコーディング。そのどれもが良いクオリティーで録れた。新曲群のレコーディングが進むとともに、6月に向けたライブの準備も引き締まってきた。
そして現在、長尺のライブに対して自信しかない、というところまで持ってこれた。まぁ本番を経験してないので、何が起こるかわからないけどね笑


だらだらと長いこと書いてきたけど、こういうことがあっての6/30なんです。今年の上半期はバンド史上一番前進できたと思っていて、その集大成。当日応援に来てくれる人、来たいけど来れない人、その全ての人たちからエネルギーをもらって、同じくらいのエネルギーをその人たちに届けて。
そんなようなライブを、肩の力は抜きながらそれでいて全力で、やれたらいいなと思っているよ。

 

 

ライブ前日。ノービターより、正田でした。会場でお会いしましょう。